本日の主なトピック #
- EC2 仮想インスタンスでのネストされた仮想化サポート開始: これまでベアメタル限定だった機能が C8i/M8i/R8i 仮想インスタンスでも利用可能に
- DocumentDB 5.0 長期サポート(LTS)の提供開始: アップグレード頻度を抑えた安定稼働が可能に
- AWS Backup for SAP HANA における PrivateLink サポート: バックアップトラフィックの完全閉域化を実現
- ハイメモリ U7i インスタンスの提供リージョン拡大: 6TiB から 16TiB の超大容量メモリがさらに多くの地域で利用可能に
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Amazon EC2 ハイメモリ U7i インスタンスが追加のリージョンで利用可能に #
投稿日: 2026年02月13日
何ができるようになったのか #
Amazon EC2 ハイメモリ U7i インスタンスが、新たに南米(サンパウロ)、欧州(ミラノ、ロンドン)、および AWS GovCloud (米国東部) リージョンで利用可能になりました。具体的には、U7i-6tb.112xlarge がサンパウロとミラノで、U7i-12tb.224xlarge が GovCloud (米国東部) で、U7in-16tb.224xlarge がロンドンで提供開始されました。
何が嬉しいのか #
第4世代のカスタム Intel Xeon スケーラブルプロセッサ(Sapphire Rapids)を搭載した U7i インスタンスは、6TiB から 16TiB の DDR5 メモリを提供します。これにより、データ量が急増する環境下でも、トランザクション処理のスループットを高速にスケールさせることが可能になります。特に 16TB モデル(U7in)は最大 200Gbps のネットワーク帯域幅をサポートし、データのロードやバックアップがさらに高速化されます。
これまでとどう変わるのか #
- これまで: これらのリージョンでは、最新世代の U7i ハイメモリインスタンスの特定のサイズが利用できず、旧世代や他のリージョンのリソースを利用する必要がありました。
- これから: 対象リージョンにおいて、SAP HANA、Oracle、SQL Server などのミッションクリティカルなインメモリデータベースを、より高性能な DDR5 メモリと高速なネットワーク帯域を備えた U7i インスタンスで実行できるようになります。
具体的なユースケース #
- 南米や欧州リージョンにおける大規模な SAP HANA インスタンスの運用
- 大規模な Oracle や SQL Server データベースのインメモリ処理の高速化
- 16TB モデルを利用した、大量データの高速バックアップとリカバリ
Amazon EC2 が仮想インスタンス上でのネストされた仮想化(Nested Virtualization)をサポート #
投稿日: 2026年02月16日
何ができるようになったのか #
仮想化された Amazon EC2 インスタンス内で、さらに仮想環境を作成する「ネストされた仮想化(Nested Virtualization)」が利用可能になりました。C8i、M8i、R8i インスタンスにおいて、KVM や Hyper-V を実行してネストされた仮想マシンを作成・管理できます。
何が嬉しいのか #
ベアメタルインスタンスを使用せずに、標準的な仮想インスタンス上でネストされた仮想化を利用できるため、コスト効率が向上し、インスタンスタイプの選択肢が広がります。
これまでとどう変わるのか #
- これまで: ネストされた仮想化は、2017年に導入されたベアメタルインスタンス(i3.metal など)でのみサポートされていました。仮想インスタンス上で仮想マシンを動かすことはできませんでした。
- これから: 最新の C8i、M8i、R8i 仮想インスタンス上で、ハードウェア仮想化支援機能を利用したネストされた仮想環境を構築できるようになります。
具体的なユースケース #
- Windows ワークステーション上での Windows Subsystem for Linux (WSL) の実行
- モバイルアプリケーション開発用エミュレータの実行
- 自動車用ソフトウェア開発における車載ハードウェアのシミュレーション
ネストされた仮想化(Nested Virtualization)は、ハイパーバイザ(この場合は EC2)の上で動作する仮想マシンの中で、さらに別のハイパーバイザを実行する技術です。 主な特徴は以下の通りです。
- 物理サーバーを介さずに、複雑な仮想ネットワークやエミュレーション環境を構築可能。
- 開発・テスト環境の柔軟な分離と再現に役立ちます。
Amazon DocumentDB 5.0 で長期サポート(LTS)を開始 #
投稿日: 2026年02月16日
何ができるようになったのか #
Amazon DocumentDB (MongoDB 互換) のバージョン 5.0 において、長期サポート(LTS)が提供されるようになりました。LTS バージョンでは、新機能の追加を抑える代わりに、クリティカルな安定性向上とセキュリティパッチのみが提供されます。
何が嬉しいのか #
データベースのアップグレード頻度を下げ、メンテナンスに伴うオーバーヘッドを削減できます。安定稼働を最優先し、頻繁な機能更新を望まないエンタープライズ用途に最適です。
これまでとどう変わるのか #
- これまで: 2023年3月にリリースされた DocumentDB 5.0 は、通常のメンテナンスサイクルに従って更新が行われていました。
- これから: 5.0 を LTS として選択することで、長期にわたって安定したマイナーバージョン(Engine Patch Version 3.0.17983 以降)を使い続けることができ、予期せぬ機能変更による影響を最小限に抑えられます。
具体的なユースケース #
- 頻繁なメンテナンスが困難な基幹系システムのデータベース運用
- セキュリティと安定性が最優先される金融・公共向けアプリケーション
- 開発ライフサイクルが長く、同一バージョンを長期間維持したいプロジェクト
AWS Backup が EC2 上の SAP HANA 向けに PrivateLink をサポート #
投稿日: 2026年02月16日
何ができるようになったのか #
Amazon EC2 上で実行されている SAP HANA システムのバックアップにおいて、AWS PrivateLink がサポートされました。これにより、すべてのバックアップトラフィックをパブリックインターネットを経由せず、プライベートなネットワーク接続(VPC エンドポイント)を通じてルーティングできるようになります。
何が嬉しいのか #
セキュリティとコンプライアンスの要件が厳しい規制業界(金融、ヘルスケア、政府機関など)において、データをプライベートネットワーク内に完結させることが可能になります。HIPAA、EU/US プライバシーシールド、PCI DSS などの規制に対応するデータ保護戦略を容易に実装できます。
これまでとどう変わるのか #
- これまで: SAP HANA のアプリケーション通信には PrivateLink を利用できましたが、AWS Backup へのバックアップトラフィックはパブリックエンドポイントを経由する必要がありました。
- これから: バックアップ用ストレージの VPC エンドポイントを追加することで、アプリケーション通信とバックアップデータの両方でエンドツーエンドのプライベート接続を維持できます。
具体的なユースケース #
- 金融機関における SAP HANA データの機密性を維持したバックアップ
- 公共機関での規制遵守を目的とした閉域網内でのデータ保護
- インターネットゲートウェイを設置していない完全プライベートサブネット内での SAP HANA 運用
AWS PrivateLink は、パブリック IP を使用せず、VPC と AWS サービス間のトラフィックを AWS ネットワーク内に留める技術です。 利用には以下の準備が必要です。
- Backint エージェントの更新
- VPC への backup-storage VPC エンドポイントの追加