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【AWSデイリーアップデート】Bedrock AgentCore, ElastiCacheベクトル検索など10件のアップデート

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kiitosu
著者
kiitosu
画像処理やデバイスドライバ、データ基盤構築からWebバックエンドまで、多様な領域に携わってきました。地図解析や地図アプリケーションの仕組みにも経験があり、幅広い技術を活かした開発に取り組んでいます。休日は草野球とランニングを楽しんでいます。
目次

はじめに
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AWSの基礎力をつけるためにAWS What’s Newを毎日目を通す事を始めました。 最初は日本語訳されたものを見ていたのですが、1週間ほど遅れて訳されるようなので、英語の情報を訳して整理することにしました。

本情報が役立つ人もいるかなと思い公開します。 個人的な理解なので、実際の情報は原典をあたってください。


感想
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今日はAI系のポイントになりそうな更新がありました。「Amazon Bedrock AgentCoreが一般提供開始」と「Amazon CloudWatchにおける生成AIのオブザーバビリティ」です。

AgentCoreでエージェント開発を促進、そのログをCloudWatchで一元的に監視することで、インフラ管理のモニタリング機能を提供している感じですかね。

エージェント開発をしていないと触れることがないので残念です。


Amazon Bedrock AgentCoreが一般提供開始
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投稿日: 2025年10月14日

何ができるようになったのか
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AIエージェントを大規模かつ安全に構築、デプロイ、運用するためのエージェントプラットフォーム「Amazon Bedrock AgentCore」が一般提供開始されました。あらゆるフレームワーク、モデル、プロトコルと互換性があります。開発の迅速化、ツールやデータとの連携、低遅延・長時間のセキュアな運用、インフラ管理不要のモニタリング機能を提供します。

何が嬉しいのか
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既存のモデルやフレームワーク(CrewAI, LangGraphなど)を活用しつつ、エンタープライズレベルのセキュリティとスケーラビリティを持つAIエージェントを迅速に構築できます。VPC、PrivateLink、CloudFormationなどのAWSサービスと統合されており、セキュアな環境で利用可能です。8時間の実行ウィンドウやセッション分離など、長時間のタスクを実行するエージェントに最適です。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • AIエージェントの構築には、セキュリティ、スケーラビリティ、モニタリングなどの機能を個別に実装する必要がありました。
  • これから
    • AgentCoreが提供する統合プラットフォームにより、これらの機能をすぐに利用でき、エージェント開発の複雑さが大幅に軽減されます。

具体的なユースケース
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  • 複雑なタスクを自動化するエンタープライズAIアシスタントの開発。
  • 複数の社内システムと連携し、ユーザーのリクエストを処理するエージェントの構築。
  • 長時間実行が必要なデータ分析やレポート生成タスクの自動化。

Amazon EC2 High Memory U7iインスタンスがアジアパシフィック(ムンバイ)リージョンで利用可能に
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投稿日: 2025年10月14日

何ができるようになったのか
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12TBのメモリを搭載したAmazon EC2 High Memory U7iインスタンス(u7i-12tb.224xlarge)が、アジアパシフィック(ムンバイ)リージョンで利用可能になりました。

何が嬉しいのか
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SAP HANA、Oracle、SQL Serverなどのミッションクリティカルなインメモリデータベース向けに設計されています。第4世代Intel Xeonスケーラブルプロセッサ(Sapphire Rapids)を搭載し、12TiBのDDR5メモリ、896個のvCPU、最大100GbpsのEBSスループット、最大100Gbpsのネットワーク帯域幅を提供します。ENA Expressをサポートし、高いネットワークパフォーマンスを実現します。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • ムンバイリージョンで大規模なインメモリデータベースを運用する場合、より小さいインスタンスを複数利用するか、他のリージョンを利用する必要がありました。
  • これから
    • ムンバイリージョンで、単一のインスタンスで12TBの大規模メモリを利用でき、インメモリデータベースのパフォーマンスと管理性が向上します。

具体的なユースケース
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  • アジアパシフィック(ムンバイ)リージョンでの大規模SAP HANA環境の構築・運用。
  • 大量のデータをメモリ上で高速に処理する必要があるOracleやSQL Serverデータベースのホスティング。

Amazon ElastiCache向けベクトル検索の発表
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投稿日: 2025年10月14日

何ができるようになったのか
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Amazon ElastiCacheでベクトル検索機能が一般提供開始されました。Amazon Bedrock, Amazon SageMaker, Anthropic, OpenAIなどのプロバイダーからの数十億の高次元ベクトル埋め込みをインデックス化、検索、更新できます。マイクロ秒のレイテンシーと最大99%の再現率(recall)を提供します。

何が嬉しいのか
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大規模なベクトルデータを高速かつ効率的に検索できるため、生成AIアプリケーションのパフォーマンスが向上します。追加コストなしで利用でき、Valkey 8.2クラスタでサポートされます。既存のクラスタをダウンタイムなしでアップグレード可能です。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • ベクトル検索を行うには、専門のベクトルデータベースを別途構築・管理する必要がありました。
  • これから
    • 使い慣れたElastiCache内でベクトル検索が可能になり、アーキテクチャが簡素化され、開発と運用のオーバーヘッドが削減されます。

具体的なユースケース
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  • 大規模言語モデル(LLM)のセマンティックキャッシング:意味的に類似したクエリをキャッシュすることで、レイテンシーとコストを削減。
  • RAG(Retrieval Augmented Generation)を用いたAIエージェントシステム:複数の検索ステップで関連性の高い結果と低レイテンシーを保証。
  • レコメンデーションエンジン、異常検知など、効率的なデータ検索を必要とするアプリケーション。

Amazon QuickSightがデータラベルと軸のフォントカスタマイズを拡張
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投稿日: 2025年10月14日

何ができるようになったのか
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Amazon QuickSightで、サポートされているグラフのデータラベルと軸に対して、フォントのカスタマイズ機能が拡張されました。これにより、ビジュアルのタイトル、サブタイトル、凡例、テーブル、ピボットテーブルのヘッダーに加えて、これらの要素のフォントも調整可能になりました。

何が嬉しいのか
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作成者は、フォントサイズ、ファミリー、色、スタイル(太字、斜体、下線)を調整できます。ダッシュボードを組織のブランディングに合わせやすくなり、特に大画面での可読性が向上します。分析、ダッシュボード、レポート、埋め込みシナリオ全体で一貫したデザインを適用できます。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • データラベルや軸のフォントカスタマイズには制限がありました。
  • これから
    • より詳細なフォント設定が可能になり、表現力豊かで視覚的に一貫したダッシュボードを作成できます。

具体的なユースケース
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  • 企業のブランドガイドラインに沿ったダッシュボードの作成。
  • 特定のデータを強調するために、データラベルのフォントや色を変更する。
  • 大画面ディスプレイでのプレゼンテーション用に、軸ラベルのフォントサイズを大きくして視認性を高める。

Amazon RDS for SQL ServerがMicrosoft SQL Serverの最新のCUおよびGDRアップデートをサポート
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投稿日: 2025年10月14日

何ができるようになったのか
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Amazon RDS for SQL Serverが、Microsoft SQL Server 2016 SP3, 2017 CU31, 2019 CU32, 2022 CU21の最新のGeneral Distribution Release (GDR)アップデートをサポートしました。

何が嬉しいのか
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CVE-2025-47997, CVE-2025-55227, CVE-2024-21907として特定された脆弱性に対処できます。AWS Management Console, SDK, CLIを介してRDS for SQL Serverインスタンスをアップグレードすることで、セキュリティパッチを簡単に適用できます。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • 最新のセキュリティパッチが適用されておらず、脆弱性が存在する可能性がありました。
  • これから
    • 最新のGDRアップデートを適用することで、データベースインスタンスのセキュリティを強化できます。

具体的なユースケース
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  • Amazon RDS for SQL Serverを利用しているユーザーが、最新のセキュリティアップデートを適用して、データベースの安全性を確保する。

Amazon SageMaker AI ProjectsがAmazon S3からのカスタムテンプレートのプロビジョニングをサポート
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投稿日: 2025年10月14日

何ができるようになったのか
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Amazon SageMaker AI Projectsで、Amazon S3から直接カスタム機械学習(ML)プロジェクトテンプレートをプロビジョニングできるようになりました。

何が嬉しいのか
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管理者はSageMaker AI StudioでMLテンプレートを管理し、データサイエンティストが組織の要件に準拠した標準化されたMLプロジェクトを作成できます。ML開発ワークフローの自動化を促進します。SageMaker AI Projectsが提供されているすべてのAWSリージョンで利用可能です。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • プロジェクトテンプレートの管理や配布が煩雑でした。
  • これから
    • S3を介してカスタムテンプレートを一元管理し、簡単に展開できるため、組織全体で一貫したML開発環境を維持しやすくなります。

具体的なユースケース
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  • 企業独自の開発標準やセキュリティ要件を組み込んだMLプロジェクトテンプレートを作成し、全データサイエンティストに展開する。
  • 特定のMLタスク(例:時系列予測、画像分類)に最適化されたテンプレートを提供し、開発の初期設定を自動化する。

AWS Configが3つの新しいリソースタイプをサポート
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投稿日: 2025年10月13日

何ができるようになったのか
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AWS Configが、AWS::ApiGatewayV2::Integration, AWS::CloudTrail::EventDataStore, AWS::Config::StoredQuery の3つの新しいリソースタイプをサポートしました。

何が嬉しいのか
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AWS環境内のリソースの検出、評価、監査、修正のカバレッジが拡大します。すべてのリソースタイプの記録が有効になっている場合、これらの新しいリソースは自動的に追跡されます。Configルールやアグリゲーターでも利用可能です。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • ApiGatewayV2の統合設定、CloudTrailのイベントデータストア、Configの保存済みクエリの構成変更をAWS Configで追跡できませんでした。
  • これから
    • これらのリソースの構成変更も追跡・監査できるようになり、ガバナンスとコンプライアンスが強化されます。

具体的なユースケース
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  • ApiGatewayV2の統合設定が意図せず変更されていないかを監査する。
  • CloudTrailのイベントデータストアの構成(例:保持期間)がコンプライアンス要件を満たしているかを確認する。
  • 組織で定義されたConfigの保存済みクエリが変更されていないかを監視する。

AWSがリージョン内での即時リソース検出をサポート
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投稿日: 2025年10月14日

何ができるようになったのか
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AWS Resource Explorerを介して、リージョン内のリソースを即座に検索できるようになりました。これにより、リソースを検出するために事前の有効化が不要になりました。

何が嬉しいのか
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すべてのアカウントで、AWS Resource Explorerコンソール、統合検索、AWS CLI、SDKを使用して、すぐにリソース検索機能にアクセスできます。追加コストなしで、サポートされているすべてのAWSリージョンで利用可能です。AWS Resource Explorer Read Only AccessまたはAWS Read Only Access管理ポリシーがあれば利用できます。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • AWS Resource Explorerを利用するには、まずリージョンごとに有効化する必要がありました。
  • これから
    • 有効化のステップなしに、すぐにリージョン内のリソースを検索できるため、リソースの可視性が向上し、運用が効率化されます。

具体的なユースケース
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  • 新しく作成したAWSアカウントや、これまでResource Explorerを有効化していなかったリージョンで、すぐにリソースを検索する。
  • スクリプトや自動化ツールで、特定のリージョンに存在するリソースを迅速に一覧表示する。

AWSサービスの可用性の変更
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投稿日: 2025年10月13日

何ができるようになったのか
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いくつかのAWSサービスと機能の可用性に関する変更が発表されました。変更は「メンテナンスへの移行」「サービス終了」「サポート終了」の3つのカテゴリに分類されます。

何が嬉しいのか
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サービスのライフサイクルに関する情報が明確になり、ユーザーは今後の計画を立てやすくなります。AWSは影響を受ける顧客向けに移行ガイドとサポートを提供しています。

これまでとどう変わるのか
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  • メンテナンスへの移行 (2025年11月7日発効):
    • 新規顧客は利用できなくなるが、既存顧客は代替案を検討しつつ利用を継続できる。
    • 対象: Amazon Cloud Directory, Amazon CodeCatalyst, Amazon CodeGuru Reviewer, Amazon Fraud Detector, Amazon Glacier, Amazon S3 Object Lambda, Amazon Workspaces Web Access Client for PCoIP (STXHD), AWS Application Discovery Service, AWS HealthOmics - Variant and Annotation Store, AWS IoT SiteWise Edge Data Processing Pack, AWS IoT SiteWise Monitor, AWS Mainframe Modernization Service, AWS Migration Hub, AWS Snowball Edge Compute Optimized, AWS Snowball Edge Storage Optimized, AWS Systems Manager - Change Manager, AWS Systems Manager - Incident Manager, AWS Thinkbox Deadline 10, .NET Modernization Tools.
  • サービス終了:
    • 運用終了日が発表されたサービス(通常12ヶ月後)。移行ガイドを確認し、代替案を計画する必要がある。
    • 対象: Amazon FinSpace, Amazon Lookout for Equipment, AWS IoT Greengrass v1, AWS Proton.
  • サポート終了 (2025年10月7日時点):
    • 利用できなくなったサービス。
    • 対象: AWS Mainframe Modernization App Testing.

具体的なユースケース
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  • 発表されたサービスを利用しているユーザーが、今後の利用計画を見直し、必要に応じて代替サービスへの移行を検討する。

Amazon CloudWatchにおける生成AIのオブザーバビリティ
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投稿日: 2025年10月14日

何ができるようになったのか
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Amazon CloudWatchで、生成AIのオブザーバビリティ機能が一般提供開始されました。Amazon Bedrock AgentCoreでデプロイされたエージェントを含む、AIアプリケーションとワークロードのすべてのコンポーネントを監視できます。

何が嬉しいのか
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モデルの呼び出しからエージェントの操作まで、AIワークロード全体のレイテンシー、トークン使用量、エラー、パフォーマンスをすぐに可視化できます。Strands Agents, LangChain, LangGraphなどの生成AIオーケストレーションフレームワークと互換性があります。追加料金なしで利用でき、既存のCloudWatchの料金体系が適用されます。エンドツーエンドのプロンプトトレース、キュレーションされたメトリクス、ログにより、問題を迅速に特定できます。

これまでとどう変わるのか
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  • これまで
    • 生成AIアプリケーションの各コンポーネント(モデル、エージェント、ツールなど)の監視は個別に行う必要があり、全体像の把握が困難でした。
  • これから
    • CloudWatchで一元的に監視できるようになり、パフォーマンスのボトルネックやエラーの原因特定が容易になります。

具体的なユースケース
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  • AIエージェントのパフォーマンス(レイテンシー、トークン消費量)を監視し、コストと応答性を最適化する。
  • プロンプトのトレースを通じて、エージェントのどのステップで問題が発生しているかをデバッグする。
  • APIゲートウェイの変換成功率や、メモリの保存・検索パターンを分析し、エージェントの信頼性を向上させる。
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