メインコンテンツへスキップ

rabbitのintern(LAM)を使ってジョジョの相関図を作ってみたらアラジンの魔法のランプだった

· loading · loading ·
kiitosu
著者
kiitosu
画像処理やデバイスドライバ、データ基盤構築からWebバックエンドまで、多様な領域に携わってきました。地図解析や地図アプリケーションの仕組みにも経験があり、幅広い技術を活かした開発に取り組んでいます。休日は草野球とランニングを楽しんでいます。
目次

はじめに
#

先日LAM(Large Action Model)と言うものを知りました。これは、LLM(Large Language Model)がテキスト生成などの言語タスクに特化しているのに対し、タスクを自律的に実行することに特化したモデルです。例えば「ウェブサイトを作って」と指示すれば、情報収集から実際の開発、デプロイまでを自動で行ってくれます。シンボリックAIによって論理的な制御が可能になっているそうです。

LAMを使った rabbit という製品が有名です。rabbit のHPを訪ねると intern というサービスがありますので試してみます。

intern を使ってみる
#

以下の説明があります。

Intern を使えば、インタラクティブなウェブサイト、プロ仕様のPDF、詳細なリサーチレポートなどを、わずか数分で作成できます。次のプロジェクトの詳細をプロンプトボックスに入力するだけで、Intern が自動で作成してくれます—コーディングスキルは一切不要です。

LLMはテキストや画像などを生成しますが、LAMはタスク志向、ゴール志向、なので自走して特定のタスクを完了する事ができるのが長所です。学習していないタスクはできないと思うのですぐにできることは以下3つという様に捉えて良さそうですね。

  • インタラクティブなウェブサイト
  • プロ仕様のPDF
  • 詳細なリサーチレポート

try it for free からアカウントを登録します。

アカウント登録画面

進めると以下のよく見るチャットのような画面にたどり着きます。

internの初期画面

以下の intern を使って作ったと思われる例が提示されています。リンク先を見てもらうとかなり品質が高く、これが簡単に作れるなら素晴らしいです。

タスクを依頼してみる
#

「ジョジョの奇妙な冒険に出てくる登場人物の相関図を表示できるウェブサイトを作って」とお願いしてみました。

タスクの進捗が表示されています。

  • ジョジョの奇妙な冒険の1〜3部の包括的な情報を集める
  • キャラクター同士の関係性をWeb開発に適した形で整理する
  • ウェブサイトを作る

タスク進捗画面

結果は以下! 今は無料でホスティングされて公開されているのですが、そのうち見えなくなるんですよねきっと。ただ期限などよくわかっていません。

生成されたウェブサイトのキャプチャ

控えめに言って素晴らしい!!!

作成された成果物
#

intern によって作成された成果物が以下です。 assets にはクローリングで集めた画像があります。 final には最終的なコードがあります。 research というディレクトリがあり、ここには登場人物の説明と関係性が定義されています。このやり方はいいですね。AIモデルとの認識合わせにこういう定義ファイルを挟むのは大事そうです。ここらへんの実装がLAMに愚直にされているんでしょうか。

.
├── assets
│   ├── caesar_zeppeli.png
│   ├── dio_brando.png
│   ├── dio_part3.jpg
│   ├── esidisi.png
│   ├── hermit_purple.png
│   ├── iggy.png
│   ├── jean_pierre_polnareff.png
│   ├── jonathan_joestar.png
│   ├── joseph_joestar_young.png
│   ├── jotaro_kujo.png
│   ├── kars.png
│   ├── lisa_lisa.png
│   ├── magicians_red.png
│   ├── noriaki_kakyoin.png
│   ├── robert_speedwagon.png
│   ├── santana.png
│   ├── wamuu.png
│   └── will_zeppeli.png
├── final
│   ├── character_lookup.json
│   ├── css
│   │   └── styles.css
│   ├── data.json
│   ├── diagram_data.json
│   ├── image_mapping.json
│   ├── images
│   │   ├── caesar_zeppeli.jpg
│   │   ├── dio_brando.jpg
│   │   ├── dio_part3.jpg
│   │   ├── esidisi.jpg
│   │   ├── hermit_purple.jpg
│   │   ├── iggy.jpg
│   │   ├── jean_pierre_polnareff.jpg
│   │   ├── jonathan_joestar.jpg
│   │   ├── joseph_joestar_young.jpg
│   │   ├── jotaro_kujo.jpg
│   │   ├── kars.jpg
│   │   ├── lisa_lisa.jpg
│   │   ├── magicians_red.jpg
│   │   ├── noriaki_kakyoin.jpg
│   │   ├── robert_speedwagon.jpg
│   │   ├── santana.jpg
│   │   ├── wamuu.jpg
│   │   └── will_zeppeli.jpg
│   ├── index.html
│   └── js
│       └── diagram.js
├── index.html
└── research
    ├── character_data.json
    └── relationships.json

6 directories, 46 files

料金について
#

intern という名前はそのまま会社の インターン をイメージしてるようです。上に貼り付けた画像だと 2 tasks left と書いてあります。最初は 3 でした。 ChatGPT等のように無料枠があり使い果たすと次回利用まで時間がかかる、というイメージではなく internfree プランは3回だけしか使えないっぽいです!アラジンの魔法のランプみたい。

料金プラン画面

free以外には使い切りプランとサブスクプランがあります。 使い切りプランは以下の内容です。Webサービスのホスティングがついているのはいいですね。小さな会社であればこれだけでも効果があるかも。

  • $29.99/月
  • タスク3回分(有効期限なし)
  • 無料の公開・ホスティング付き
  • いつでも追加購入可能(top up anytime)

サブスクプランは以下です。 毎日お願いしたいことがあればこちらの方がいいですね。ただ、ChatGPTのように作業を行ったり来たりして精度を高めるような取り組みができないっぽいので、毎日依頼するための下準備が大変そうな感じがします。

  • $69.99/月(年間一括払い)毎月払いだと$99.99
  • 30タスク / 月
  • 無料の公開・ホスティング付き
  • 今だけ有効期限なしのタスク3つを追加でもらえる

結構強気の値段設定な気がします。

さいごに
#

rabbitintern を使ってみました。 初めて cursor を触ったときくらいのインパクトが有りました。いや、それ以上かも。料金設定が独特で、「依頼できるタスク数が決まっている」という形なので、それこそ外注さんに依頼しているような感じですね。こちらからの入力が良ければよいほど成果の品質や精度も高くなる感じだと思います。まさしくインターンを何人でも雇える感じ。intern x 10 を年間契約しても150万円程度なので、人間を雇うよりもいいのかもしれない・・・

ただ、何がどこまでできるかはまだよくわからないですね。CI/CD等他のSaaSサービスと連携した作業などは今のところはできないんじゃないかなと言う気がしています。シンボリックAIというガードレールを自由に定義できるような仕組みがないと難しいのでしょうか。LLMにシンボリックAIのような仕組みが追加されるか、LAMにMCPのような仕組みが追加されるかどちらが早いでしょうか。今後の発展が楽しみです。

まだ intern を使った事がない人はぜひ触ってみてください! お前の願いを3回だけ叶えてやろう!

カメオ

Reply by Email

関連記事

LAM(Large Action Model)とは?LLMとの違いは?
· loading · loading
MLflowでカスタムLLM判定メトリクスを作ってローカルLLMを評価する
· loading · loading
MLflow AI GatewayでLLMのやり取りを集約する
· loading · loading